生きづらさを解消するための技術

ADHDの特性を持つ40歳、自分の力を発揮できずに悩んでいるあなたに贈るライフハック

ルーティンの力で生活を改善する 2

もくじ

 

「生活を改善するために、ルーティン(習慣)を取り入れたいけれど、

なかなか実行できない。」

あなたは、そんな悩みを持っていませんか?

 

このブログを書いている私自身も、同じ悩みと格闘してきました。 

たとえば、「早寝早起きは私にとって一生のテーマではないか」

と思えるくらい苦労していました。 

 

仕事の残業とストレスで寝るのは午前様。

テレビやインターネットを見て夜更かしすることも多々ありました。

でも今は朝4時起き、夜22時就寝を目標に頑張っています。

 

正直、今でもうまくいかない日はあります。毎日が戦いです。

でも、以前よりもだいぶましになってきましたので、

私が学んだことの中からいくつかのことを分かち合いたいと思います。

 

前回「ルーティン化の力で生活を改善する」という記事を書きましたが、

実践していく中で、足りなかった要素を発見しましたので、

解決のヒントとなるかもしれないと思い、ご紹介させていただきます。

 

ルーティン化には「意識」が重要

 

自然界には「エントロピー増大の法則」というのがあります。

 

かつて私は、使い方が正しいかどうかはともかくとして、

「部屋が汚くなるのはエントロピー(ここでは”乱雑さ”の意)

が増大したからだ…」

と部屋が汚いことの言い訳にしていたことがありました。

 

たしかに私たちの生活は、無秩序であれば混乱しますので、

意識的に秩序をもたらす生産的な活動(たとえば整理整頓)

が必要になってきます。

 

ADHDの人の場合、注意散漫の傾向があるため、この「意識」を

保つことが難しくて失敗するケースが多いのではないでしょうか。

逆にいうと「意識」することができれば、達成できる可能性が

一気に高くなります。(当たり前といえば当たり前ですね)

 

フロ-理論の提唱者であるミハイ・チクセントミハイは、

「フロー体験 喜びの現象学」の中で、

次のような言葉を書いています。

 

「意識の統制が生活の質を決定する」

 

この言葉と出会ったとき、私は体に電気が走りました。

 

言い換えるならば、

「自分の人生を自分がどのくらいコントロールできたか

で人生の質が決まる」

ということです。

 

これはADHDの人のみならず、

誰もが知っておくべきことではないでしょうか。

 

「意識の統制」ができないと私たちの生活は

外部環境に依存することになり、周囲にコントロールされた人生を

歩むことになります。

 

私自身、ふりかえってみると

うまくいかなくて言い訳してしまときは

大抵、自分以外のなにかにのせいにしていたように思います。

 

意識し続けるにはどうしたらよいか。

 

では、どうすれば意識し続けることができるのでしょうか。

 

目的地にむかって車で走るケースを例に考えてみましょう。

まず、運転者(私たち)は目的地というゴールを知っていて、

そこに向かって車を走らせます。

 

この目的地に対する意識がなければ、

いつまでたっても到着することができません。

途中、赤信号になっても、青に変われば、

また目的地に向かって走り続けます。

それは、自分が運転者であるという自覚

(運転するのは自分という意識)があり、

目的地が明確になっているからです。

 

これを人生に置きかえてみるとどうでしょうか。

 

人生において、目的が明確でない場合、

どこに向かって生きていけばいいのかわからなくなります。

また、人生の運転をするのは自分自身であるという自覚がなければ、

人生の目的を達成することはできないでしょう。

 

日常生活のレベルに戻してみると

「○○屋の牛丼が食べたい!」という願望があったら、

そこに向かってアクションを起こすはずです。

このように欲求・願望から具体的な目的をつくり、

目的を意識して行動するから達成できるのです。

 

では、「毎日○○したい!」というルーティン化の願望の中に、

行動を促すような明確な目的はあるでしょうか?

 

早起きをする目的とは?

 

私が早起きをする目的は、

 

1日のはじまりである朝に、

自分の心と体を整える時間が欲しいからです。

小鳥がさえずる公園で、今生きていることに感謝しながら、

静かに瞑想したり、ランニングをすることは

私の人生の喜びの1つです。

わたしはこの時間のおかげで、

QOL(生活の質)が大きく向上しました。

ADHD当事者のQOLの向上は、

私の人生における大切なミッションです。

そのために私は毎朝、4時に起きて

エネルギーに満ち溢れた生活を送っています。

 

いかがでしょうか。最後に具体的な目標も付け加えてあります。 

みなさんのイメージとだいぶ違ったものだったかもしれません。

 

この目的や目標を考える時、大切なことがあります。

それは、自分の感情(五感)に訴えかけるような表現になっているか

ということです。

 

上記の文章では

「小鳥がさえずる公園(音と映像)」「感謝・喜び(感情)」

といった言葉がそれにあたります。

 

また、今回は触れませんが、

自分の大切にしている価値観や

ミッション(使命)も盛り込んでみました。

ルーティン化を定着させるには、

その人のルーティンに対する思いが必要です。

 

誰の言葉か忘れてしまいましたか

「そこに感情はあるか?」

という言葉がありました。

 

ワクワクしたり、熱い気持ちを感じたり、

頭の中で自然にイメージができたり・・・

というように五感に訴えかけるような言葉で

目的や目標をつくってみてはいかがでしょうか。

 

感情のこもった目的・目標は、

きっと自分自身を動かす力になってくれるはずです。

 

目標を達成できる体をつくる

 

ルーティン化の意味を理解し、

感情に訴えかける目的・目標も設定しました。

最後にもう大切な1つポイントがあります。

 

それは、目標を達成できる体をつくるということです。

 

頭と心が動いても、体が言うことを聞いてくれない

ってことはありませんか・・・

 

ADHDは実行機能の障害とも言われるくらいなので、

体のメンテナンスはとても重要です。

早起きをする時には一番大切なポイントかもしれません。

 

たとえば、私の場合は

・食事を低炭水化物食にする(検証中)

・就寝の3時間前までに食事をすませる。

・目が覚めたら背伸びをする。

・コップ1杯の水を飲む。

 という習慣を取り入れています。

 

他にも早起きでるきように日光を取り入れるなどの環境づくりも

大切ですね。

 

自動車の運転に例えるならば、運転者自身の体調です。

また、車そのものと考えてもいいでしょう。

日ごろから最適にメンテナンスされていなければ、

車は動くことができません。

 

まとめ 頭と心と体 3つの視点からアプローチする

 

今回は、ルーティン化を達成するための手法として

頭(意識・知識)

心(思い・感情)

体(動き・スキル)という

3つの視点をご紹介いたしました。

 

頭と心と体を1つにするために必要なのが、

五感に訴える目的・目標の設定です。

 

人生の目的とまではいかなくても、

毎日の行動に自分なりの意味を見出して

行動すると、自尊心もアップして、

生活が楽しくなってきます。

 

以上、より良い人生のためのヒントになりましたら幸いです。

私の人生の旅、「ADHDの冒険」もまだまだ続きます。